「もし馬や牛に手があって絵を描けたら、神は馬や牛の姿になるだろう」
クセナファネスは紀元前570年ごろ、小アジア(今のトルコ西部)の都市コロポン出身。
当時のギリシア世界では「詩」と「哲学」は切り離されておらず、クセナファネスも詩人・吟遊詩人として、各地を旅しながら自分の思想を詠んで伝えた。
彼は故郷をペルシャに攻め込まれて失い、イオニアから南イタリア(マグナ・グラエキア)へ移住。
その後、エレアという町に定住し、後にパルメニデスを導く思想的土壌を築いたとされる。
クセナファネス自身が誰から学んだか明確には分かっていないが、ミレトス学派(タレスやアナクシマンドロス)の「自然の根源を探る姿勢」や、ホメロス的な神話観への疑問を持っていたようだ。
クセナファネスの思想の中心は、神の概念への批判と理性主義への転換だった。
●神話批判:「神は人間の投影である」
人々が信じている神々(オリュンポスの神々)は、実は人間が勝手に作り上げた存在だという。
例えば:「エチオピア人は神々を黒く、鼻が潰れていると描く。トラキア人は青い目で赤毛と描く。」
→ つまり、人間は自分たちに似せて神を作っているだけ
この考えは、後の宗教批判や文化相対主義にもつながる。
●唯一神の提唱
クセナファネスは、「本当の神は一つだけで、全てを動かし、動かされない存在だ」と主張。
これはのちの一神教的思想の萌芽とされ、哲学の世界でも形而上学(けいじじょうがく)の原点の一つとなった。
●自然観察者としての顔も
また、海岸で貝の化石を見つけたクセナファネスは、かつてこの地が海の底であったに違いないと推測。
これは現代の地質学のはしりとも言われている。
彼の理性を重視する姿勢と「変わらないものへの探究」は、後のパルメニデスの存在論へと受け継がれた。
パルメニデスが「変化は幻想であり、あるものしか存在しない」と説いたのも、クセナファネスの「動かぬ神」からヒントを得ている。
• 詩で哲学を語った哲学者
哲学書という形ではなく、クセナファネスは韻文(六脚韻)で思想を語った。これは当時の吟遊詩人スタイルで、哲学と詩の境界がまだ曖昧だったことを示している。
• 移動距離の長い哲学者
ペルシャの侵攻により亡命し、詩を語りながら各地を転々としたクセナファネスは、現代で言う「放浪の哲学者」。
まるでギリシア世界をめぐるラジオDJのように、時事や宗教にツッコミを入れながら旅していたとも言われている。
• 神=理性という転換点
「神とは理性の象徴である」という考え方を、世界で初めて暗示した存在かもしれない。
特別すごい哲学者ではないけど後のパルメニデスへ影響したことでリレーを繋いだともいえますo(`ω´ )o
「もし馬や牛に手があって絵を描けたら、神は馬や牛の姿になるだろう」
クセナファネスは紀元前570年ごろ、小アジア(今のトルコ西部)の都市コロポン出身。
当時のギリシア世界では「詩」と「哲学」は切り離されておらず、クセナファネスも詩人・吟遊詩人として、各地を旅しながら自分の思想を詠んで伝えた。
彼は故郷をペルシャに攻め込まれて失い、イオニアから南イタリア(マグナ・グラエキア)へ移住。
その後、エレアという町に定住し、後にパルメニデスを導く思想的土壌を築いたとされる。
クセナファネス自身が誰から学んだか明確には分かっていないが、ミレトス学派(タレスやアナクシマンドロス)の「自然の根源を探る姿勢」や、ホメロス的な神話観への疑問を持っていたようだ。
クセナファネスの思想の中心は、神の概念への批判と理性主義への転換だった。
●神話批判:「神は人間の投影である」
人々が信じている神々(オリュンポスの神々)は、実は人間が勝手に作り上げた存在だという。
例えば:「エチオピア人は神々を黒く、鼻が潰れていると描く。トラキア人は青い目で赤毛と描く。」
→ つまり、人間は自分たちに似せて神を作っているだけ
この考えは、後の宗教批判や文化相対主義にもつながる。
●唯一神の提唱
クセナファネスは、「本当の神は一つだけで、全てを動かし、動かされない存在だ」と主張。
これはのちの一神教的思想の萌芽とされ、哲学の世界でも形而上学(けいじじょうがく)の原点の一つとなった。
●自然観察者としての顔も
また、海岸で貝の化石を見つけたクセナファネスは、かつてこの地が海の底であったに違いないと推測。
これは現代の地質学のはしりとも言われている。
彼の理性を重視する姿勢と「変わらないものへの探究」は、後のパルメニデスの存在論へと受け継がれた。
パルメニデスが「変化は幻想であり、あるものしか存在しない」と説いたのも、クセナファネスの「動かぬ神」からヒントを得ている。
• 詩で哲学を語った哲学者
哲学書という形ではなく、クセナファネスは韻文(六脚韻)で思想を語った。これは当時の吟遊詩人スタイルで、哲学と詩の境界がまだ曖昧だったことを示している。
• 移動距離の長い哲学者
ペルシャの侵攻により亡命し、詩を語りながら各地を転々としたクセナファネスは、現代で言う「放浪の哲学者」。
まるでギリシア世界をめぐるラジオDJのように、時事や宗教にツッコミを入れながら旅していたとも言われている。
• 神=理性という転換点
「神とは理性の象徴である」という考え方を、世界で初めて暗示した存在かもしれない。
特別すごい哲学者ではないけど後のパルメニデスへ影響したことでリレーを繋いだともいえますo(`ω´ )o
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なにわ玉しゃぶ郎
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05/27
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